雨の降る梅雨には、晴れた方がいい

今朝は、お米のまつもとさんの作業場で起きた。
昨晩、お伺いしているうちに、夜も更けてしまったのだ。
お酒を飲みながら、いろんなお米の話をした。
無肥料・無農薬について。
そして、有機農法。
自然な野菜。
能登で採れる山のモノ。
いろんな食について。

今年、９月から私の会社でお米の販売も始めるので、いろんないい能登のお米を、どう展開するか。

そんなことで、気がつけば朝になっていた。

朝食は、生み立てのニワトリの卵焼き。
自然なナスの味噌汁。
無肥料・無農薬の炊きたてのご飯。
　
美味しかった。

私は雨の降る中をリュックを背負って、歩いた。

気がつくと、雨も降りしきる重い雨だった。
土砂降りになってきた。
まるで、心を洗うかのように
必死に降り注いできた
私の生きてきたことを
思い出した。

人には、ない努力をしてきて
人には、ない厳しさを受け
人がやらないこともした
人が耐えられないことにも、耐えた。

今こうして、降りしきる雨の中を、傘も差さずに、ただひたすら歩いている。
雨は、止むこともなく、強かったり、優しくなったり。
こうして、雨の中を歩くのは、慣れている。
孤であることしかなかった時代を思い出した。
サッカーをしていた頃に、雨の中帰ったことを
雨水のたまった中を、喜んで帰った学生の時を
親も兄弟も
親類も
血のつながった何もかもが、なかったことを
ふっと、独であることを
何があってもあきらめずに
立ち止まらずに、歩いてきた人生
仙台を出てから
生き方は一変した

一人なんとか歩いてきた軌道が見えるようになった。
たまに、墓参りに行く夢を見るときがある。
私を育ててくれたのは、そばにはいなかったが
祖父母だった
そんな温かい人たちは
向こうに行ってしまった。
亡くなる前に会おうとして仙台に行った時に
母親と姉妹たちに
自分たちが努力して
死ぬような病気じゃないと
思わせて
あんたが来たとなると
すべて台無しになると言われ
当然、面会を断られ、泣く泣く岡山に帰ったことを
岡山に着くと
今朝亡くなったと…
生きていて、後悔したことといえば
病床で祖父も祖母も私に会いたがっていたのに
会うことも、話すことも、手紙も
すべての手段を遮られたことを
受け入れてしまった自分に後悔している。
しかし、その母親の姉妹が
亡くなった時も
なぜか一年も過ぎて
訃報を知った

私は、その時

岡山にいたが
すべての仕事をキャンセルして

新幹線に飛び乗り

東京の豪徳寺の叔母の墓前に行った
晴れた日だったが
私の顔は、この雨のように
濡れていた
止まらない涙は、叔母の墓石を
綺麗につたっていた…

晴れた日差しが、私と御影石を照りかざしていた
気がつくと辺りは日が暮れる前の
夕暮れ時になっていた
半日はいたのだろう
私は、それでも真っすぐに歩いてきたつもりだ。
どんなことがあっても。
だから、人の家を見るたびに
自分にはない時を感じる

代々とか華麗とか家柄なんて
そんな言葉の美しいものは
もう、見たくない

能登で土に還ることを
望んでいる私がここにいる

この半島の子供たちが
元気に生きていけるように
ただひたすら生きようと思う。

雨はそれでも止まない
私の人生の過去を流すことが
出来なかったようだ

だから、生きてていいのか
生きることに疑問を感じることがある

家に着くと、涙が止まったように
雨は止んだ

一日は人生の生きてきた時間よりも
長く感じるのは、私だけだろうか

祖母の命日の六月が来るたびに
心懐かしいことを思い出します。

今、心より祖父母たちに本当に有難うと言ってあげたい