半陶 輪島焼 能登ノ國で 土に還る土を探し求める日々

金曜日, 3月 23, 2007

東龍の意


東龍という由来。

私の友人で十四代中里太郎衛門さんがいた。

昔、よく韓国の井戸茶碗の窯跡に行ったり、三島焼、青磁など沢山のところへと行った。

特に韓国で出会ったきっかけもあり、韓国で白磁の第一人者でもある権先生とも交友したり、多岐にわたっていい時間を過ごしてきた。

そんな中、唐津に行ったときに「やすけ」という寿司屋での会話である。

この寿司屋は本当に旨いし、親子三代でお付き合いしていたらしく本当に、格式も深いが大将もすごい。

そして、カウンターでのことであった。


中里「君には九州には来てほしくない」

東龍「どうして?」

中里「ライバルとして、考えてるからだよ」

東龍「はい」

中里「私は西の龍として頑張るから」

東龍「じゃ、俺は東の龍だね」

中里「そういうことになるね」

東龍「わかった。これからもっと頑張るよ」


こうして、始まりでもありそして未来への別れとなることとなった。

私は、その後ある人の縁もあり但木土佐として三代目を襲名したが、私のことを見初めてくれた創業者の死によって、新たな出発へとなった。

この地に降り立ち、空、海、大地、自然何もかもが、体に吸収された。

山も、陶土も本当にいろいろと駆け巡り、材料、素材探しにこの一年は掛かった。

昔から、たくさんの窯業地を巡ったりしたこともあり、陶土探しはたやすくあった。

また、この地は漆という今までに無いものがあり、これもいづれにしろ造形を生み出す元となるだろう。

能登の荒波に揉まれてきた今。

そのとき、私は「東龍」を名の通り始めることとなった。

それから知右門は、私の先祖の由来からできたもので、何もかもが自然の形となったのである。

東龍 知右門として、こらから輪島焼としていい作品を出せるよう努力していきたい。


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