白羽弥仁(しらは・みつひと):監督
1964年兵庫県生まれ。日本映画監督協会会員。日本大学芸術学部演劇学科演出コース卒業。93年4月に上映された「She's Rain」(小松千春主演)で劇場映画の監督デビュー。97年夏、ニューヨークの語学学校に短期留学後、プロモーションビデオやTVCM、短編映画などを手がける。
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ファミリー向け映画、というのは若い親と幼い子の親子向けなのが相場ですが、ある程度年齢を重ねた親子に向けた映画は作れないだろうか、と考えていました。昨年の春、能登半島で地震が起きた時、被災状況を知るにつれ、神戸で自分が体験したことの記憶が蘇る一方、テレビのニュースで見た「もう何年も田舎に帰っていなかった」と家族の安否を知るために帰郷した人のコメントは、この映画づくりの重大なヒントとなりました。能登半島に通い続けた長い準備期間の間に見えて来た、この国の地方ならどこでもが抱える過疎という問題と、誰にでも大切な家族があり、誰にでも帰りたい故郷があるのだ、という思いを込めた映画です。本作の背景は、能登半島の手つかずの自然の雄大さと、金沢の雅な町の繊細さです。それは、手放しで自分を預けることのできる、厳しいけれど際限なく優しい母親の愛情であり、心の故郷でもあります。「能登の花ヨメ」は、派手さはないかも知れませんが、それぞれの故郷で、ご家族ご一緒に見ていただければ本望です。事情で帰郷がままならない方も、ひととき、映画をご覧になってふるさとを想起し、思い出を辿り、共に暮らした家族や隣近所の人々の顔を思い浮かべて頂ければ、冥利に尽きます。
白羽弥仁(監督)
2 件のコメント:
いつも応援有り難うございます。
おめでとうございます!
コメントもありがとうございます。
長いヒット祈願してきました。
心の時代到来ですね。
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