半陶 輪島焼 能登ノ國で 土に還る土を探し求める日々

月曜日, 6月 30, 2008

隻影※なる土のカタチ





グラフィックデザイナーの高木さんから、メールが届いた。
メッセージと共に添付されていたファイルを開けてみると、画像が3枚ありました。
見た瞬間に、「ああっ」と思わず声を出してしまいました。
懐かしいやら感心するやらで、本当にこんなモノが存在していたことなんかないと、思っていただけに驚いてしまった。
箱書きは、20代後半に書いた気がするが、作品自体は21歳かそこらだろう。
まったく、起源自体忘れてしまっているが、ロクロの引き方や土、焼け味を見てみると、そんな気がする。
でも、この作品は本当に数が少ないし、当然人の手に渡るようなものではありません。
内緒で造った作品だし、売るのではなく、自分の友人にしか渡していないから、純粋にツクル気持ちがそのままストレートに出ているのです。
だからこそ、このカタチにこだわる余地もなく、ただただツクリタイ一心でしたから、どうにもならないくらい自分の思いだけが焼けて出来た作品なのです。
この作品は、ビールが飲みたいとか酒がとか焼酎がとかはありませんから、何にも変えれない事実でした。
藤原で一生懸命、丁稚奉公していたときですから、なんとも言いがたい思いだけがあります。
時折人に話すときに、24時間365日の修行の日々と口癖のように言っているように、「暇」「個人」「余暇」「休息」などというものは、この世に存在しないと思っていました時期ですので、非常に貴重で見ることのない出来るはずのない出来た作品だからです。
今こうして見ると、今能登に来てから造り始めた作品は、多分それとは違う苦しさや悲しさが喜び、感謝など人間である感情だけではないものが、作品に出ているような気がします。
それは、私の芸術家としての新たな創生が始まっているし、半島の人々が理解し、なんとか産業を定着させ、若い人たちにと日夜頑張っていることに、何かのカタチを持って関わっています。
過疎を食い止めるのではなく、自立し、この半島、自然と共生していくことが、重要だと思っています。
自然と共に生きる。
自給自足。
自立。
言葉にすると簡単ですが、正直努力はしていますが、なかなか出来ません。
生きていることに甘えているからでしょうか・・・。
反省しきりの毎日です。
さて、高木さんに頂いたメールの内容を載せてみます。
そのままです。
メール文
そういえば、前から見たいみたいと懇願されていた
藤原窯の処女作ビアマグの写真を送りますね。
初々しいフォルムですねぇ。
昨日これでビールをいただきました。
クリーミーな味わいに嬉しくなりました。
ではまた。
高木拝
という梅雨半ばのメッセージでした。
高木さん、ありがとう。
※隻影=せきえい 
ただ一つのかげ。一つの姿。片影

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