写真の二点の作品は、私が少し前に造ったものです。
これには、実はたくさんの思い出があります。
全地下式の穴窯で、しかもすべて土で作ったものでしたが、未経験を承知で1000点焼こうとしました。
まあ、結果はなかなか厳しいものでした。
でも、40点ほどはなんとか窯出し出来ました。
ということは、後は瓦礫の山となりました。
この窯は、どうしても一回しか焚けない状況に追い込まれてしまい、私自身不遇の時期でもありました。
いろんな人が、たくさん関わって頂きましたが、本当に必要なことが上手く噛み合わないで終わってしまいました。
さて、この作品はそのいろんな思いの中で残ってきたものなので、大事な私の歴史の一ページでもあります。
長い年月作家人生を一生懸命してきましたが、思いのほかならない時期であったことは、忘れることが出来ません。
その後、この窯は見るも無残に壊されたのであります。
ところで、この作品が今現在喜んで住んでるお宅が七尾にあります。
ご縁あってのことでしたが、こうして見るとニコニコしてるようです。
隣にその友人ともいえる彫刻家の先生の作品があります。
なんか、お互いが会話をしているようです。
やっと、自分の作品がこうして楽しそうに見え出したのは、きっと今私自身も頑張ろうと必死にしていることがあるからかなと、思いました。
私の信念は
「土を持って戦う」
今でも変わりません。
造り続け、生き続け、戦い続けてきたこの20年以上、やっと製作していける地にめぐり合った今は、本当に心強く有難いものです。
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